カナディアン ウィスキーについて
世界5大ウィスキーの一つ、カナディアン ウイスキーが造られた時期がいつかは、ほぼわかっています。
アメリカの独立戦争が起こった1776年です。
独立に反対だった一部のイギリス系移民が、五大湖周辺に移住し、穀物造りを始めたのがきっかけで、ウイスキー造りも始まったということです。
1920年代になると、アメリカに禁酒法が制定され、輸出で潤っていたアイリッシュ ウイスキーが大打撃を受けて、衰退していきました。
一方で、禁酒法にもかかわらず、アメリカのウイスキー消費量はまったく減らなかったので、陸続きだったカナダは、“アメリカのウイスキー庫”として製造・密輸で、莫大な利益を得たといいます。
余談ですが、禁酒法ができた理由の一つに、酒場に入り浸っている男たちを、酒場から追い出し、家庭に戻させるというキリスト教原理主義の人たちの思惑が議会を動かしたという話もあるそうです。
カナディアン ウィスキーは5大ウイスキーの中でもっともライトなタイプで、飲み口もマイルドで、ソーダ割りやカクテルベースに使われることも多く、ビギナー向きのウイスキーといわれています。
カナディアン ウィスキーと呼ばれるものは?
カナディアン ウィスキーは、穀物を原料にして、大麦などを酵母発酵させ、カナダ国内で蒸留されたウイスキーです。
また、700ℓ以下の木樽で、3年以上熟成させ、アルコール度数40%以上で瓶詰めされたものをいいますが、
フレバリング(香味付け)に、カナダ産以外のウイスキーやワインなどを、9.09%まで加えてもいいことになっています。
使用する樽には細かい規定はなく、新樽や、古樽など様々で、熟成期間もまちまちですが、地理的関係もあってか、ほとんどバーボン樽が使われているといいます。
ライ麦を使かうことがありますが、最低の使用比率は決められてはいないので、少しでも使われていればライウイスキーと表示することができます。
カナディアン ブレンディング
カナディアン ウィスキーのほとんどがブレンデッド ウィスキーです。
2つの原酒のブレンドによってつられています。
フレーバリング ウィスキー
トウモロコシ、ライ麦、大麦麦芽などを原料とし、アルコール度数を60~70%くらいまで蒸溜します。
ライ麦の比率は、バーボンに比べると、比較的に高くなっています。
ベース ウィスキー
原料はトウモロコシやライ麦、小麦などですが、アルコール度数を高めに蒸留するので、ほとんどクセのないグレーン スピリッツになります。
ほとんどがこの2つのブレンドで、どちらも、単独でボトリングされることは、ほとんどありません。
一般的には、フレーバリングとベースのブレンド比率は、
フレーバリングが10~30%で、ベースが70~90%、9%以下が、バーボンウイスキーなどのカナディアン以外のものが加えられています。
ウイスキーの専門店
カナディアンウイスキー
カナディアン クラブ(C.C.)
カナダのウイスキーといえば、カナディアン クラブといわれるほど名前の知れ渡ったウイスキーです。
蒸溜所は、東部の五大湖周辺と西部にあります。
19世紀の後半から、ライト タイプの飲みやすさと品質の良さから、主にアメリカ東部のエスタブリッシュメントの人たちから「クラブ ウイスキー」と呼ばれ、大きな人気を博していましたが、バーボン業者からクレームが付き、カナダ製であることがわかるように、”カナディアン”がつけられることになり、「カナディアン クラブ」になりました。
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ほかのカナディアン ウイスキー
クラウン ローヤル
1939年、イギリス国王として初めてカナダを訪問したジョージ6世への献上酒。
600種ものブレンドを試作し、軽快な口当たりとまろやかな味わいを特徴とした、国王にふさわしいウイスキーとして誕生しました。
ボトルは王冠からヒントを得たとされています。
当時の製造元のシーグラム社が V.I.P. をもてなすときのウイスキーとして、少量だけ生産していましたが、市販を求める声が高くなり、今では世界中でカナディアンウイスキーを代表するものとして飲まれています。