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ウィスキーが造られる工程を分かりやすく解説。蒸留方法の種類、ウィスキーがどういうものかわかります。

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ウィスキーができるまで

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ウィスキーの造り方

ウィスキーは大きく分けて2種類あります。

大麦を発酵させて作る大麦麦芽を原料に、単式蒸留器で2~3回蒸留して造るモルト ウィスキーと、
トウモロコシや小麦などの穀物(grain)を連続式蒸機で留蒸留したグレーン ウィスキーです。
これらを単独、またはブレンドして製品を造ります。


ウィスキー 種類


モルト ウィスキーの造り方

原料の大麦は、デンプン含有量が多い二条大麦を使います。
スコッチウイスキーを例にすると、製造工程は大きく5つに分かれます。

1)製麦

大麦はそのままでは発酵できないので、発酵できる麦芽にします。
収穫した麦を水の入った大きな槽につけ、発芽を促します。この時、酵素がデンプンを糖に変えてくれます。
この後、コンクリートの床の上で1週間ほどかけて、さらに発芽を進めます。
次にこれをキルンと呼ばれる乾燥塔に入れ、ピートと呼ばれる泥炭と燃料で乾燥させます。
ピートにより、スコッチ特有の「ピート香」と言われるスモーキー フレーバーがついて、最後に不要鍋の部分を取り去り、モルト(麦芽)が出来上がります。      

2)糖化(仕込み)

モルトを粉砕して 汁にイースト菌を加えて、温水と混ぜてマッシュタンと呼ばれる仕込み槽に入れると糖化が始まります。
発酵槽(ウォッシュ バック)に入れて、発酵させます。
ウィスキーはビールと違い、麦汁(ワート)を煮沸しないので、あまいむぎのジュースのような液体です。

3)発酵

麦汁に酵母を加えて発酵槽(ウォッシュ バック)に入れて、発酵させます。 発酵とは、酵母が麦汁の糖分を衛陶にして増殖するとき、エチルアルコールと二酸化炭素に分解する作用のことをいいます。

酵母は香味を形造るものなので、ウィスキー専用の、複数の酵母を組み合わせて使います。
仕込みのための水は「マザーウォーター」と呼ばれ、適度なミネラルを含んだ良質な水であることが、おいしいウィスキー造りには大切なものとなります。

発酵槽は木製かステンレス製で、アルコール分が7~8%の発酵醪(もろみ)ができます。発酵醪(もろみ)は英語でウォッシュといいます。

4)蒸留

発酵させた醪を蒸留しますが、モルト ウイスキーの場合、ウォッシュ スチル(初留釜)と、やや小さめのスピッツ スチル(再留釜)と呼ばれる蒸留器の2種類あり、総して「ポット スチル」といいます。

ウィスキー 種類釜を加熱する方法は、直接火を焚く直火式と、釜の中に通した管に蒸気を吹き込む間接式があります。

醪を熱するとアルコールが気化して出てきますが、これを冷却して液体に戻したものがローワイン(初留液)と呼ばれるものです。
ローワインはアルコール度数が低すぎるので、もう一度蒸留します。
2度目の蒸留をする蒸留器はローワイン スチル(またはスピリッツ スチル)といいますが、
2度目の蒸留では、アルコールをヘッド(前留)、ハート(中留)、テイル(後留)に分けます。
ニュー ポット(新酒)として熟成に回すのはハートの部分だけで、残りは次の蒸留の時使います。
ヘッドからハートへ、そしてテイルへの切り替え時の見極めは、熟練が必要だそうです。
ニュー ポットはアルコール分が70%前後、無色透明でまだウィスキーとは呼べません。

5)樽熟成

ウィスキー 種類 ニュー ポットは、樽詰めの前に、水を加えてアルコール分を63%前後に薄めます。
この度数の時に、最も樽の成分を引き出すことができ、熟成の効果が顕れるそうです。

樽はオーク製を使います。
ただしスコットランドには樽にできる木材がなかったので、シェリーやワイン、バーボン ウィスキーなど熟成に使用したもの利用したそうです。

樽の材質や何に使われていたか、熟成庫がどういうところか、どこに置かれていたかなどによってもウィスキーに影響を与えるそうです。
「シングル モルトの個性を決めるのは、製麦から蒸留までが4割、樽と熟成が6割」といわれるそうです。

6)後熟

熟成を終えてビン詰めする前に、アルコール度数が約60%のウィスキー原酒に水を加えてm38~43%に調でいします。
ところが、水を加えると、香味が落ち着くまでにさらに数ヵ月かかるそうです。
理由はわからないのですが、経験的にわかっているので、調整した後もう一度樽に詰めて、半年から1年待つそうです。
これを「後熟」といいます。
「後熟」を経て、ようやく製品化されることになります。


グレーン ウィスキーの造り方

トウモロコシや小麦などの穀物(grain)を大麦麦芽(モルト)の糖化酵素で糖化し、連続式蒸留機で造ります。
1)粉砕・仕込み

原料となる穀物をハンマー ミルと呼ばれる粉砕で細かく砕きます。
圧力釜で蒸してから67度くらいまで温度を下げ、大麦麦芽を加えます。
次にさらに温度を下げてから酵母を加え、発酵させます。     

2)発酵

さらに温度を下げてから酵母を加え、3日ほど発酵させます。
アルコール分が8~10%くらいの発酵醪(もろみ)ができます。

3)蒸留

グレーン ウィスキーは連続式蒸留機で造られます。
連続式蒸留機で造ると100%に近いスピリッツになってしまうので、イギリスでは94.8%以下の蒸留に義務付けられています。

4)樽熟成

熟成はモルト ウィスキーと同じですが、樽についてのこだわりはあまりないそうです。

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蒸留機について

単式蒸留器

単式蒸留機は、英語でポット スチル(pot still)といいますが、一回蒸留するごとに中身を入れ替えるタイプの蒸留器で、香味のもとになる成分が多く含まれ、原材料の香味や風合いを味わいたいお酒、モルト ウィスキーやフルーツ ブランデ-、本格焼酎などを造るときに用いられます。
一度に大量に、そしてピュアーな蒸留液を造るのには不向きです。

材質は銅で、加工しやすく、熱伝導もよい金属だから使われたようなのですが、
アルコール蒸気に含まれる硫黄化合物が銅と反応して、不快な臭いのもととなる成分を除いてくれるのだそうです。
ステンレスのポット スチルで造ると、卵の腐ったようなにおいがして、飲めたものではないものになるそうです。
同じタイプでも微妙な形の違いがあり、出来上がるウィスキーの香味にも、わずかに違いが出るそうです。

ウィスキー 種類 選び方
*ポット スチルには、ストレート型、バジル型、ランタン型の3種類あります。

ウイスキー 種類ストレート型 / 中央部から上部にまっすぐ伸びているタイプ。障害物がないので、加熱されたアルコール蒸気がまっすぐ回収されるので、原料由来の香味などがそのまま生きた、力強い原酒ができます。
ウイスキー 種類バジル型 / 中央部が膨らんでいるタイプ。丸みを帯びた部分で対流が起こり、味がまろやかになります。
ウイスキー 種類ランタン型 / ストレート型とバジル型の中間タイプ。


連続式蒸留機

連続式蒸留機は、英語でコンティニュアス(連続) スチル(continuous still)と呼びますが、特許をとった人の名前をとってコフィー スチル、パテント(特許)スチルと呼ぶこともあります。
発酵モロミと蒸気を入れると連続して蒸留することができ、大型化もできるので、軽やかなフレーバーの蒸留酒を一度に多量に造ることができます。

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※参考文献

學燈社、「食の文化誌」
講談社学術文庫、吉田元、「日本の食と酒」
講談社現代新書、井波律子、「酒池肉林」
角川文庫、三井銀行ことばの豆辞典編集室編、「ことばの豆辞典」
新潮文庫、杉浦日向子、「大江戸美味草紙」
角川文庫、和歌森太郎監修、牧田茂、斎藤知克編、「生活むかしむかし」
河出文庫、和歌森太郎、「酒が語る日本史」
サンマーク文庫、上杉孝久、「日本史がおもしろくなる日本酒の話」
講談社現代新書、小泉武夫、「酒の話」
毎日新聞社、「話のネタ」
サイエンス・アイ新書、酒類総合研究所「うまい酒の科学」
講談社、「世界の名酒事典」編集部編「飲めば天国」
講談社、「世界の名酒辞典」
ナツメ社、武者英三監修「日本酒事典」
枻(えい)出版、「日本酒」
ちくま新書、山同敦子「めざせ!日本酒の達人」
講談社、山同敦子「日本酒ドラマッチク」
技術評論社大人の自由時間、「うまい日本酒を知る、選ぶ、もっと楽しむ」
光文社知恵の森文庫、上原浩「純米酒を極める」
光文社知恵の森文庫、古川修「世界一旨い日本酒」
日経プレミアシリーズ、北原康行「日本酒テイスティング」
三一書房、蝶谷初男「日本酒がわかる本」
Discover Japan、2020.3「SAKEに恋する5秒前」
成美堂出版、山同敦子「本格焼酎の辞典」
光文社新書、田崎真也「本格焼酎を愉しむ」
金羊社、「焼酎楽園」
岩波アクティブ新書 49、富永麻子「泡盛はおいしい」
西日本出版社、鯨本あつ子・石原みどり「あまみの甘み あまみの香り」
小学館文庫、瀬川慧「粋に愉しむ焼酎NOW」
枻(えい)出版、「ウィスキーの基本」
新潮選書、土屋守「ウィスキー通」
新潮社、輿水精一「ウィスキーは日本の酒である」
小学館、サライ2017、12月号「ウィスキー基本のき」
講談社+α新書、堀賢一、土屋守、福西英三著、「ワインと洋酒を深く識る酒のコトバ171」
ナツメ社、井出勝茂監修、「最新版 ワイン 完全バイブル」
永岡書店、的場恵子「ベスト・ワインストーリー」
成美堂出版、木村克己監修「ワインの大事典」
ちくま文庫、山下範久「教養としてのワインの世界史」
新星出版社、木村克己「ワインの教科書」
朝日新書、奥山久美子「極上ワイン100本」
新星出版社、「カクテル&スピリッツの教科書」
枻(えい)出版、「ビールの基本」
株式会社マイナビ、「ビールの図鑑」
宝島社、「ビールの教科書」
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